仏法考察



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[199] 本仏・本尊論⑨

投稿者: 法介 投稿日:2018年 9月22日(土)08時38分28秒   通報    編集済


三五の二法


『兄弟抄』の中に、

 「経文に入つて此れを見奉れば二十の大事あり、
  第一第二の大事は三千塵点劫五百塵点劫と申す二つの法門なり

という御文があります。現代語訳すると次のとおりです。

(法華経の)経文についてみるならば、一切経より勝れた二十の大事な法門がある。
そのなかで、第一、第二の大事は三千塵点劫、五百塵点劫という二つの法門である

また、『法華取要抄』にもこの二つの法門について書かれてあります。

 「今・法華経と諸経とを相対するに一代に超過すること二十種之有り、
  其の中最要二有り所謂三五の二法なり

[現代語訳]
今、法華経と諸経とを比較すると、
法華経が釈尊一代の他の諸経よりもはるかに勝れている点が二十種ある。
その中でも最も重要なことが二つある。いわゆる三千塵点劫・五百塵点劫の二法である


日蓮正宗では、日蓮本仏論を正当化する為に「久遠元初」という言葉を用いていますが、
大聖人様は御書の中でそのような用語は一度たりとも使われておりません。
上に示した二つの御抄に於いて、
最も重要なのは“三千塵点劫”と“五百塵点劫”の二つの法門であると明確に仰せです

“三千塵点劫”で説かれている法門とは、
迹門『方便品第二』の十如実相によって顕わされた(略開三顕一)理の一念三千の法門です。


しかし、十如実相は大変不可思議であり、
舎利弗以下の声聞衆にとっては明確に領解することはできません。
そこで舎利弗は、さらに広く分別して説法されるよう願い、
以下、法説周・譬説周・因縁説周(三周の説法)という形で
『授学無学人記品第九』に至るまで展開されていきます(広開三顕一)。

それによって「永不成仏」とされた二乗の作仏へと繋がるのです。


 広開三顕一の説相を具体的に述べると、
上根の声聞(舎利弗)に対しては、直ちに教法を説いて示す
法説周をもって開示悟入の四仏知見を説き一大事因縁を示します。
それにより舎利弗は、一念三千の理を信解したと承認され、
釈迦より華光如来の記別を授けます。

※記別:仏が弟子に成仏することを予言し記すこと。


次に、中根の四大声聞(迦葉・目連・須菩提・迦旃延)に対しては、
『譬喩品第三』の後段より『授記品第六』にわたって
譬喩(三車火宅の譬え)をもって示す譬説周を説いていきます。
四大声聞は、『信解品第四』で領解した意を長者窮子の譬えに当てて述べると、
釈尊は『薬草喩品第五』でこの領解を納受し、三草二木の譬えを説いて述成します。
そして、『授記品第六』において、迦葉に光明如来、須菩提に名相如来、
迦旃延に閻浮那提金光如来、目連に多摩羅跋栴檀香如来の記別を授けられます。


最後に富楼那以下の下根の声聞を対告衆として『化城喩品第七』より
『授学無学人記品第九』にわたって因縁説周が説かれていきます。
因縁説周は、弟子達と釈迦自身の過去世よりの師弟の因縁を説くわけですが、
『化城喩品第七』に於いて“三千塵点劫”が明かされます。
そして三千塵点劫の往古、大通智勝仏(釈尊の父)の十六番目の王子であった釈尊が、
父仏の説いた『法華経』を娑婆世界で弘め、衆生と結縁したことを明かして化導の因縁を示します。
聴聞した下根の声聞衆は、『五百弟子受記品第八』『授学無学人記品第九』で領解の意を示すと、
釈尊がそれらを納受され、富楼那に法明如来、千二百の阿羅漢に普明如来、阿難に山海慧自在通王如来、
羅睺羅に踏七宝華如来、さらに学無学二千人に対して宝相如来の記別を授けられ、三周の説法が終了します。


『方便品第二』で説かれた略開三顕一も、
『譬喩品第三』から『授学無学人記品第九』で説かれた広開三顕一も
声聞達が悟った法理は「理の一念三千の法門」であり迹門の分域です。

大聖人様は『開目抄』に、

 「迹門方便品は一念三千・二乗作仏を説いて爾前二種の失一つを脱れたり。
  しかりといえどもいまだ発迹顕本せざれば、まことの一念三千もあらわれず、二乗作仏も定まらず」

と仰せのように、
本門の教えが説かれて初めて一切衆生成仏の原理である一念三千の法門も確立するのであり、
開三顕一の法門も生かされてくるのです。


つづく

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